女子ブンデスリーガで働いている僕がなでしこリーグの練習見学をして感じたこと

2年ぶりに日本に一時帰国してやりたかったことの一つは、女子サッカーの練習を見にいく事でした。
大学時代の同級生がなでしこリーグでトレーナーとして働いているので、トレーナーとして練習中はどのように働いているのかも見たかったというのもあります。

練習場に向かう道中は初めてのワンマン電車を経験し、山や谷を越えて行きました。

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初めてなでしこリーグ所属チームの練習を見学して

練習内容などは継続して見ないとわからないのであくまで印象です。

体格の違い

これに関してはいつも言われている事ですが、街中に歩いている人も含めて大きい人が多いです。骨が太いなといつも思います。
それも相まってスピードやパワーの違いを感じました。
ボールを追いかけるスピード、パスやミドルシュートのスピード、ボールを奪う時のコンタクトの激しさなど少し違うかなと思いました。

〈シーズン前のアンダー世代の練習でこんな1コマがありました。〉

筋トレも大事だと思うんだけどいつから筋トレのするの?

この意見を聞いて少し驚きました。
自分の意見をハッキリ言う事や、筋力トレーニングに対しての根本的な考え方も違うかもしれないなと思いました。
日本人と比べて筋肉が付きやすい身体ではあると思います。15.16歳の選手が発言したのでベースはこの年代から築かれていると考えると、成人になれば大きな差になると感じた場面ではありました。

技術面では日本人が上手だと感じることが多く、激しさに負けなければ十分通用するといつも思います。

雰囲気の違い

練習時の声掛けはとても活気づいていて、ドイツとは違うと思いました。
今回の練習中は周りの事に対しての声掛けも多い印象がありました。
中でも「ごめん、ごめん」、「Sorry」といった言葉はドイツでは比較的少ない印象があります。
日常でも同じで、「すみません、ごめん」より「ありがとう」のほうが多く聞こえます。
それは自分のミスじゃないという事も根底にもあるかもしれません。

  1. 感情の起伏が激しい

練習中、機嫌がすごく悪くなる。
これは外国特有だと思います。機嫌が悪くなると目に見えてわかりますし、練習しない選手もでてきます。こうなれば、そっとしておくしかありません。

勝ったらお祭り
特別何かを賭けて勝負事になった時、練習であろうが勝利を手にすればすごく喜びます。
ひとつの事に対してとても熱くなります。いつも感心させられています。

日本とドイツのスポーツ現場での働き方の違い

トレーナーの仕事として練習を見た場合、日本人の気配りは凄いなと思いました。
練習中にボールが無くなってプレーを止めないとか、次移動するであろう所に水やビブスをあらかじめ準備するなどといった事は日本人特有だと思います。
見られ方も気にする日本人と比べるとドイツ人は自然体だと改めて感じました。

自分の仕事の範囲を明確にしているドイツ人と働くと、もう少し柔軟性を持ってくれたらいいなと思うことも多々あります。
しかし、その環境の中で日本人しての強みを出すことができることも事実です。

今回練習を見学して感じたこと

結果を出すのはもちろんな事、日本人としての考え方や仕事に対する姿勢を忘れてはいけないと思いました。