ドイツのトレーナーという職業・資格について

今回はドイツのトレーナー事情について。

資格や職業は日本とドイツでは違います。

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日本でのスポーツトレーナーとは?

トレーナーとは範囲が広く、メディカルトレーナーとフィジカルトレーナーの事を指します。

メディカルトレーナー
1対1での指導が多い。
痛みがある、ケガをしているなど身体に問題がある人に対して治療やリハビリプランの作成・指導を行います。

フィジカルトレーナー
チーム全体に対しての指導が多い。
競技能力をさらに向上させる、ケガを予防するなど身体が大きな負荷に耐えれるように筋力・持久力の向上させるプランを作成・指導します。

2つの職種はオーバーラップすることもあり、大まかに分ければこういう感じです。

トレーナーと言っても様々な業務があり、ここを明確にしないとドイツの資格も理解できません。

ドイツでのトレーナーの資格・職業

メディカルトレーナー:理学療法士(フィジオテラポイト)

フィジカルトレーナー:アスレティックトレーナー

が担い、役割は日本と同じです。

・チーム内での理学療法士の役割

練習・試合時の応急処置やテーピング、ケガをしている選手に対しての治療、マッサージです。

・チーム内でのアスレティックトレーナーの役割

チーム全体の筋力・持久力トレーニングの作成・指導、ケガから復帰する選手に対してのトレーニング指導作成です。

oma toshi
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ドイツでは、トレーナーは監督のことを指します。

日本ではトレーナーと言えば鍼灸師、柔道整復師、医療職種以外にもいろいろな方が業務として行っています。

ドイツでは理学療法士かアスレティックトレーナー、時々オステオパシーの資格を持った人がいるくらいです。

チームでの役割分担

チーム内の主なスタッフの名称

監督 :トレーナー(Trainer)
コーチ :コートレーナー(Co-Trainer)
ストレングスコーチ :アスレティックトレーナー(Athletik-Trainer)
チームドクター :マンシャフツアーツト(Manschaftsarzt)
理学療法士 :フィジオテラポイト(Physiotherapeut)
ホぺイロ :べトロイア(Betreuer)
あとはアナリストもいれば、マネージャー、コック、栄養士などチームによっては所属しています。
チームが大きくなれば役割分担もハッキリ分かれます。

僕が働いている女子チームでの役割

僕はチーム内ではメディカルスタッフの一員(ドイツ語ではMedizinischer Betreuer)という立場で働いています。
何故ならドイツで有効な資格をもっていないからです。

仕事内容
選手がケガをした時の応急処置、テーピング、ケアなど

ケガをして練習参加できない選手は提携している診療所に行くので、日本のトレーナーと違って僕のチームは現場でリハビリ業務をすることは少ないです。

男子ブンデスリーガクラブなら常勤で理学療法士も働いているので現場でのリハビリを行うと思いますが、女子サッカーははそこまで難しい環境であります。

日本と違い、役割分担がハッキリしているのが印象です。

体験談

・ボール拾いをしてるとボールボーイじゃないからしなくていいよ。
・ボール入れを運ぼうとしたら、それは選手の仕事で俺たちの仕事はそれじゃない。
・試合で食べ物、水等を準備してる人に水を倉庫まで取りに行かなくていいの?と聞いたら取りに行くのは選手の仕事だから。

他にも経験がありますが、こんな風に言われた経験があります。
ドイツ人と働いていて良い面もありますが、もっと柔軟に動いてくれ!と思う事もたまにあります。

日本人の長所でもある周りに気を配るというが重宝される事もあり、ドイツ人がしない事を生き残るために積極的にやっていこうと日々考えています。