先日、以下のようなtweetが流れてきました。
ニューカッスルユナイテッドのアカデミーがフィジオセラピストの求人出してたので、海外クラブを狙ってる人へ。
拡大すれば大体どういう能力や資格が求められてるかわかるので良ければ参考にでも✍️。こういう求人情報追ってると人材採用のトレンド結構わかるよ。 pic.twitter.com/6Z6MXfibMO
— ユウキ⚽️スカウト (@talkofterrace) January 17, 2022
ドイツでもちょくちょくアカデミーのフィジオの求人がネットで出ています。
少し前は珍しく3部のトップチームのフィジオが公募されていました。
タイミングが悪く応募は諦めましたが、どんな人材が求められるか見ていました。
知人のフィジオで人事にも関わっていた人がいるので、どんなことが求められ、どんな所を見ているのか等を聞いたことがあります。
そういったことから、資格や経験、書類選考や面接でどういった所を見られているか紹介していきます。
資格条件
ドイツの理学療法士の資格は必須。
僕は違いますが、ドイツのメディカル部門で働くとなれば必要条件です。
その他に、マニュアルセラピー、スポーツ理学療法士の追加資格を持っていると有利です。
リンパドレナージュの資格もあれば良いですが、マニュアルセラピー、スポーツ理学療法の方が必要となるでしょう。
日本とドイツの資格間の大きな違いは、勉強したことを証明できること。
例えば日本の場合、関節モビライゼーションを各自で学んでも団体が違ったり、各々でセミナを開いていたり、他の理学療法士と共通認識が違ったりします。
しかし、ドイツの場合はマニュアルセラピーという関節運動療法で保険適用となるので認められた団体しか資格を発行することができません。
なのでそのような追加資格には共通認識があります。
スポーツ現場で求められるのは、関節の動きを良くしたり、スポーツ現場ならではの知識が求められるので資格条件もマニュアルセラピー、スポーツ理学療法の追加資格があれば有利となるでしょう。
必要とされる経験
スポーツ現場で経験を積んでいること。
診療所の業務とスポーツ現場で求められる業務は違います。
そういったことから、募集要項にはスポーツ現場で経験を積んでいるのを条件として記載されていることがほとんどです。
3部のトップチームのフィジオをネットで募集していたときは、シニア理学療法士(直訳)の募集という名目で、2年以上プロスポーツで勤務経験があるというのが条件でした。
ここでのシニアとは年齢という意味で無く、「経験豊富な、熟練の。」と捉えることができました。
後々聞いた話では、急だったので人材確保にかなり苦労したとのことでした。
プロスポーツ業界に入るにはプロスポーツの経験があると有利になりますが、そう簡単ではありません。
これから目指す場合は、少なくともスポーツ現場で経験を積むことが大事になります。
書類選考、面接において
僕は採用する立場になったことがないので、ドイツ人から聞いた話を紹介します。
そのチームに入って何を成し遂げたいか。
プロチームに入るのが目的ではなく、その後どうしたいのかを見ているとのことでした。
パッと言われても難しいですよね。けどここがあるのとないのとでは大きく違うと思います。
また、自己評価が高すぎないか、というのも見ているようです。
この点に関して言えば日本人は大丈夫かと思います。
日本人と比べると自己評価が高い人が多いです。
そうでないと給料交渉も含め、できることをアピールしないと搾取される側になるからだと個人的には感じています。
書類選考では、日付が間違っていないか、使い回ししていないかなどを確認しているとのことでした。
これにはとても驚きましたが、日付の間違いや、去年のものを使っているなども結構あるようです。
まとめ
いま僕の知っている範囲で、どんな資格・経験が求められるか、選考のときにどこを見られているか、を紹介しました。
言葉と言う大きなハンデがある中でドイツ語を母国語とする人と空いた席を競うのはとてもハードルが高いですが、相手を知るという意味で知っておいても損は無いと思います。
そういった意味ではドイツ人には無い武器を持っておくのも良いでしょう。
ちなみに、知り合いから求人が回ってきた場合は、履歴書・書類選考無しで面接に行くという事例もあります。