海外で生活する。という事は一種の憧れでもあります。
「少なくとも60年生きるとして、その内1年や2年海外での生活を経験してみてはいいのでは?」
と思っていましたが現実はそう簡単ではありません。
ビザの問題、言葉の壁、今後のキャリアについてよく考えなくてはいけません。
海外へ渡る前は良い面しか考えませんし、身の回りの情報も良い面しか知り得ることしかできません。
いろいろな問題に直面することを想定して海外に渡ることと、表面的なことしか知らないで海外に渡るのでは時間の使い方が変わってきます。
ここで言いたいことは、ネガティブな面も知っておきましょうということです。
今回は現時点で僕が直面していること、今まで経験してきたことについて紹介していきたいと思います。
ドイツを含めて海外移住は簡単ではないということ : ビザの問題
ワーキングホリデービザは何年取得できますか?
ドイツの場合は1年です。
それ以外は就労が許可されないビザ、もしくは就労ビザや大学などの学生ビザになります。
ワーキングホリデービザを取得後どうするか。
貴重な1年を通して考え行動に移さなくてはなりません。
1年で日本に帰国するのか、就労ビザを取得するのか、また別の道に進むのか。
僕の周りの人達は1年では物足りずドイツにもう少し滞在したいけど、ビザの問題で泣く泣く帰国せざるを得ないという人がたくさんいます。
これから海外へ行きたいという人には
一度立ち考えて欲しいのです。
どういう目的でその国に滞在したいのかを
1年間海外生活を楽しみたい、滞在中にキャリアアップを目指したい、旅行をしたいなど、人それぞれ目的があると思います。
目的が明確であればあるほど妥協しながらでも前に進んでいくことが出来ます。
僕自身語学ビザとワーキングホリデービザを含めて約1年半ドイツに滞在可能で、その期間過ごしてやり切って日本に帰ろうと当初は考えていました。
しかし、滞在期限が近付くにつれて、
「もっとドイツにいたい。正直ドイツの事何も知れていない。」
という思いが込み上げて来ました。
こういったこともあり、日本食レストランで働きながら少しでも活動を続けてきましたし、いつもチャンスを伺っていました。
ドイツを含めて海外移住は簡単ではないということ : 言葉の問題
言葉は底が知れない。ネイティブになるのは難しい。
正直、1年や2年あればネイティブ並みに話せるようになると思っていました。
考えてみてください。
もし日本語を母国語としない友人がいる場合、みなさんはどのように会話を進めますか?
できるだけわかりやすく話すよう心掛けしませんか?
そう、ネイティブスピーカーはいつも気を使ってできるだけ簡単に話しかけてくれます。
そういう状況が続く限りネイティブの様に話すことはできません。
僕もある程度話せるようになったのではないかと思った時期もありましたが、思い違いでした…
会話はテンポ良く進みます。
会話の途中でこの意味わからない!と言われて何回も説明すには労力がいりますよね?
途中で説明をあきらめることもあるでしょう。
僕が理解できていると思っていても、相手が僕に合わせてくれて勘違いしているなんてことも経験しました。
ドイツを含めて海外移住は簡単ではないということ : 今後のキャリアについて
今後5年、10年その国に留まる予定ですか?
それとも永住?
永住をに据えているならその国の資格を取るのがベストでしょう。
その間に両親が病気になったらどうするのかなど、海外で長いキャリアを築くには家族という問題にも直面するでしょう。
実際スポーツトレーナー業界でアメリカで資格を取った人が、なぜアメリカでのキャリアを捨ててまでも日本へ帰国するのか。
それは
家族という問題に直面しているのではないかと推測します。
僕自身、両親が病気になれば完全帰国することを考えます。
それほど家族というのは切り離せない存在です。
そういったことを踏まえるとドイツで新たな資格を取得するのには戸惑いが生まれているのが現実的な問題です。
僕が実際に直面しているのは、ドイツでの今後を考えるなら資格を取るのがベストですが、時間とお金も必要ということもあり重い腰が上がりません。
また、日本に帰って時にどうするか。
留まる年数が長ければ長いほど、滞在国でのキャリアが長ければ長いほど、今後の転職も難しくなっていくのではないでしょうか。
中途採用よりも新卒採用のほうがコストも抑えられますし、勢いもあります。
中途採用なら即戦力として今までの経験をどう会社に還元できるかが求められるでしょう。
こういったことも追々考えていかなければなりません。
まとめ
ビザの問題、言葉の問題、キャリアについて海外移住する身としては現実的な問題です。
滞在国での目的が明確な人ほど、こういった現実を知ったうえで日本を出るのと、知らないまま日本を出るのとでは大きな差となります。
海外で仕事をしているのは憧れかもしれませんが、実際こういった問題がある事を知ってほしいと思い今回は記事にしました。
現在、海外へ渡ろうか悩んでいる人に対して少しでも考えるキッカケになれば幸いと思います。